7月の終わりの頃、先生が校舎の2階の柱に飛んできたカブトムシを一匹見つけました。小さな飼育ケースに入れて世話をしていましたが、オス一匹だけでは、さびしいだろうと、メスも一緒に飼うことにしました。それから、2週間程たち、8月に、メスがたくさん卵を産んでいることを発見しました。かわいいこの卵を何とか大きくなるまで育てたいと世話をしました。そして、1週間も経つと2センチぐらいの幼虫に育ちました。その数、何と拾数匹もいます。毎日、ケースの周りに集まり、『かわいいな。』と目を細めながら観察していました。この幼虫を何とか大きなさなぎにしてカブトムシになるまで世話をしたいと願い、1・2年生と3年生も参加してカブトムシの床を作ることにしました。初め、大きな衣装ケースの中に入れる朽木を水の中につけました。5分ぐらいすると少し柔らかくなりました。それから、大きなケースの中にカブトムシ用のマットと土を入れて、軽く水で湿らせながら、どんどん床作りをしていきました。最後に、湿らせた朽木の穴のあいた部屋に、そっと、幼虫を1匹ずつ土とともに入れました。そして、上から優しくカブトムシのマットの土をかけて、床の出来上がり。幼虫の上にかけたたくさんの土も、『幼虫は、たくさんの土の重さで、つぶれることはないよ。』と教えてもらい、胸をなでおろした児童に、『幼虫は、土の上まで這いあがってきて、うんちをするからね。』と話してくださり大爆笑。『土の上がうんちだらけになったら、マットをかえてあげようね。』と先生に言われ、『はい。』と元気に応える児童でした。幼虫が、クヌギの木のマットを食べてどんどん大きくなるように、みんなでこれから見守っていきます。一匹のカブトムシのオスとの偶然の出会いから、こんな貴重な学習に発展しています。



